<写真:VnExpress>
ベトナムの衣料・繊維メーカーは2022年前半に急増する輸出受注で好況であったが、2022年半ばには世界経済不況の影響で急激に低迷した。
ベトナム繊維衣料グループ(Vinatex)のレ・ティエン・チュオン会長によると、2022年の輸出市場は前例のない年であり、過去25年間でこれほど急に市場が変化したことはないという。
2022年上半期における繊維・衣料品の輸出額は、前年同期比約18%増の223億ドル(約2兆9466億円)で、業界の貿易黒字は32%増の89億ドル(約1兆1760億円)であった。
約2年に渡る新型コロナウイルスによる抑圧を経て、多くの消費者が必要以上に消費に走り、業界は経済回復期の高い需要に応えるために注文を増加させた。
しかし、ロシア・ウクライナ紛争といった地政学的な不安や世界各国でのインフレ高まりを受け、高い消費需要が長く続くことはなく、特にベトナムの輸出先である欧米諸国の人々は衣料品といった不要不急の商品への支出を激減させた。
2022年6月末までに多くの縫製企業で在庫が50%増加し、パンデミック時を大幅に超える水準に達した。そして、8月に入ると市場は減速の兆しを見せ、9月には下落に転じた。
例年であれば第4四半期は生産のピークシーズンであるが、2022年の第4四半期には注文が激減し、下落に転じていた市場は更に急落した。
最終四半期に生産は減速したが、他3四半期の高い成長によって繊維・衣料品業界は依然として2021年比10%増の440億ドル(約5兆8139億円)の輸出目標に到達している。
ベトナムの衣料品と繊維製品の年間最大の輸入国は米国で受注額は180億ドル(2兆3784億円)以上、次いで韓国が42億ドル(約5550億円)、日本と中国がそれぞれ40億ドル(約5285億円)前後であった。
しかし、2023年の衣料品需要は未だ弱く、少なくとも第1四半期はマイナスが見込まれており、業界の困難が継続する見通しである。
ベトナム繊維アパレル協会のヴー・ドゥック・ジャン会長によると、2022年末から2023年第1四半期までの受注は世界需要の弱まりによって25~27%減少し、多くの企業は生産能力の70~80%に相当する注文しか受けられていない。
多くの企業が労働者の雇用を守りつつ顧客を維持するため、より価値の低い品目に生産をシフトし、より小さな注文を受け付け、時には損益分岐点以下の価格で注文を受け付けているという。
衣料繊維業界が予測する輸出シナリオによると、2023年後半に市場が回復すれば470〜480億ドル(約6210億〜6342億円)の輸出が可能であるが、そうでなければ450〜460億ドル(約5946億〜6078億円)にとどまる可能性が高い。





































