<写真:danviet.vn>
ベトナム南部のドンタップ省において、自家製の薬酒を飲用した住民2人が死亡し、4人が重体となる深刻な事故が発生した。
被害者らが口にしたのは、ミソハギ科植物「モクゲンジ」や霊芝を漬け込んだ薬酒であったという。
旧正月「テト」の時期が迫るなか、来客へのもてなしとして自家製の薬酒を振る舞う習慣が広く見られるが、専門家はこの慣習が持つ危険性について警鐘を鳴らしている。
伝統医学に用いられる薬草であっても、素人が誤って有毒植物を混入させることで、アルコールが毒素を強力に抽出し、摂取後短時間で中毒症状を引き起こすおそれがある。
今回の事例では、被害者に急性心不全や肺水腫の症状が見られ、毒素が心肺に直接作用したものと推定されている。
加えて、需要の高まりに伴い、「家庭製」と偽ったメタノール混入の工業用酒も市場に流通している。
これによる中毒は、失明、脳出血、代謝性アシドーシスといった重篤な後遺症を引き起こす可能性がある。
メタノール中毒の症状は摂取後12〜24時間を経て現れることが多く、発見の遅れが重大な結果を招くリスクを高めている。
さらに、たとえエタノール由来の酒であっても、大量摂取は中枢神経を抑制し、誤嚥による肺炎や急性肺水腫の原因となる可能性がある。
医師らは以下の点を厳守するよう強く呼びかけている。
・「無表示」「出所不明」「内容物不明」のいわゆる三無酒は決して口にしないこと。
・根菜、果実、丸ごとの動物などを漬け込んだ酒は、雑菌や毒素の温床となり得ることを認識すること。
・節度ある飲酒を心がけ、酩酊に至る前に自制すること。
健康被害を未然に防ぐためには、「飲まない勇気」が何よりも求められている。































