〈写真:laodong.vn〉
南部ドンナイ省で建設が進むロンタイン国際空港は、2025年末に初便を受け入れ、2026年半ばの商業運航開始が見込まれている。
国内最大の国際空港として整備され、南部地域の国際旅客の約8割を担う計画であり、利用需要の中心はホーチミン市からの旅客となる見通しである。
しかし、ホーチミン市中心部から空港までの距離は約50kmに過ぎないものの、現状のアクセスはホーチミン市-ロンタイン-ザウザイ高速道路や国道1号線、同51号線などの道路網に依存しており、慢性的な渋滞が続いている。
所要時間は通常でも2~3時間を要し、混雑時にはさらに長時間となる。
2月9日に同市で開かれた会合で、ベトナム共産党書記長のトー・ラム氏は「移動に2時間かかり、常に渋滞の懸念があれば利用者は集まらない」と指摘し、ホーチミン市中心部から約30分で到達可能な接続体制の構築を求めた。
現在、接続強化策として高速道路の拡幅や環状道路の整備が進められている。
ホーチミン市-ロンタイン-ザウザイ高速道路の拡張に加え、ベンルック-ロンタイン高速道路、ビエンホア-ブンタウ高速道路、環状3号線などが2026~27年にかけて順次完成する見通しである。
これにより、南部メコンデルタ方面から空港へ直接アクセスするルートが形成され、東部地域の交通負荷軽減が期待されている。
一方で、専門家は中長期的な視点から大量輸送機関の整備が不可欠であると指摘する。
ホーチミン市都市建設計画研究院のゴー・アイン・ブー院長は、道路整備は当面の主力対策であるとしつつも、安定的かつ迅速な移動を実現するには地下鉄や鉄道の導入が必要であると強調する。
とりわけ、10年以上前に計画されたトゥーティエム-ロンタイン線の早期着工が重要な鍵を握る。
同線は総延長約48kmで、ホーチミン市中心部と空港を直結する幹線軸となる構想である。
さらに、既存計画であるベンタイン-スオイティエン線のドンナイ省方面への延伸や、タンソンニャット国際空港と接続する新線整備も視野に入っている。
これらが実現すれば、南部の二大空港を結ぶ一体的な交通ネットワークが形成されることになる。
道路分野でも、ホーチミン市とドンナイ省はフーミー2橋、ロンフン橋(ドンナイ2橋)、カットライ橋の3橋の建設に着手し、2030年までの完成を目標としている。
特にフーミー2橋は南北軸とドンナイ省側の幹線道路を結び、空港への新たな高速アクセスを担う見込みである。
空港の競争力はアクセス時間に直結するとの指摘は多い。鉄道整備の加速に向けては、手続きの簡素化や用地取得の迅速化が求められる。
同時に、バス路線の拡充やサイゴン川、ソアイラップ川を活用した水上交通の導入など、多様な交通手段を組み合わせることが必要である。
ロンタイン国際空港を中核とする南部交通網の再編は、都市間連携の強化と経済圏の拡大を左右する戦略的課題である。
ホーチミン市中心部から30分圏内という目標の実現には、道路と鉄道を一体的に整備する長期的かつ総合的な取り組みが不可欠である。


































