<写真:baodautu.vn>
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低賃金が労働者の結婚や出産の判断に大きな影響を与えている実態が明らかになった。
ベトナム労働総同盟は6月23日、国家賃金評議会による2027年最低賃金交渉の場で調査結果を公表した。調査は3~4月にかけ、7省・市の約200社で働く2000人を対象に実施した。
それによると、独身労働者の55%が、結婚していない主因として賃金の圧力を挙げた。
多くは、現在の収入では結婚生活の安定を確保できないとし、生活費や住宅費、子育て費用の上昇を背景に結婚を先送りしている。
同団体は、賃金は日常支出にとどまらず、住宅取得や貯蓄、将来に向けた資金準備にも影響すると指摘する。
収入が生活費で消える状況では、人生の重要な計画を後回しにせざるを得ないとしている。
出産の意思決定にも影響は及ぶ。既婚者の73%が、現在の賃金が追加出産の計画に影響していると回答した。
教育費や医療費、養育費の増加が、出産の延期を選ぶ要因となっている。
教育費は依然として大きな負担であり、55%が賃金では子どもの学習費用の一部しか賄えないと答えた。貯蓄の取り崩しや借り入れ、親族の支援に頼るケースも多い。
医療面でも負担は重い。基本的な診療費を賄えるとした回答は40%にとどまり、2025年の44%から低下した。
住宅事情も厳しい。約32%が民間の賃貸に居住し、約1%が企業の集団住宅に住む。平均23㎡超の部屋に約3人が暮らし、1人当たりの居住面積は8㎡未満となっている。
賃貸比率は前年より上昇し、1人当たりの面積は縮小した。
家計状況については、54%が基本的支出で収入が尽きると回答し、17%は節約を強いられ、21%は生活費が不足し残業で補っている。貯蓄が可能なのは8%にとどまる。
借り入れに依存する割合も増加した。支出不足を補うために頻繁に借り入れを行う労働者は、2025年の13%から2026年は27%に上昇した。
生活費の上昇が実質所得の改善を上回っている状況が示された。
2026年初めに64%の労働者が地域別最低賃金の引き上げ対象となったが、多くの企業は社会保険の基準を満たすため低賃金層に限定して賃上げを実施しており、実際の手取りはほぼ変わらないケースが多い。
統計総局によると、年初5カ月の消費者物価指数(CPI)は前年同期比で4.31%上昇した。住宅・公共料金・建材は6.6%、交通は5.2%、飲食関連は約4.8%それぞれ上昇している。
こうした状況を踏まえ、ベトナム労働総同盟は2027年1月1日からの地域別最低賃金について、9.8%または8.5%の引き上げを提案した。
引き上げ後の月額最低賃金は、第1地域で583万ドン(約3万5000円)または576万ドン(約3万5000円)、第2地域で519万ドン(約3万1000円)または513万ドン(約3万1000円)。
第3地域で454万ドン(約2万7000円)または449万ドン(約2万7000円)、第4地域で406万ドン(約2万4000円)または401万ドン(約2万4000円)となる案である。
一方、ベトナム商工会議所は、賃上げは労働者の生活改善と企業の生産維持、雇用確保の両立を踏まえ、慎重に検討する必要があると指摘した。


































