<写真:tuoitre.vn>
台風カジキの通過後、中部クアンチ省では広範囲の農地が冠水した状態が続き、住民たちは網や籠、竹製の漁具を手に冠水した田へと繰り出し、川や池から流れ込んだ魚を捕らえる姿が各地で見られている。
特に北部地域では、早朝から多くの住民が水に浸かった田に入り、網を張ったり、岸辺や用水路沿いに集まる魚を器用にすくい上げる光景が広がった。
主に獲れる魚は、タウナギ、ティラピア、鯉、ナマズなどである。
なかでも、泥をまとい引き締まった黒い体を持つタウナギは、中央ベトナムの伝統料理ウコン煮に欠かせない食材として人気が高い。
地元住民のグエン・ヴァン・フン氏(36)は「台風による大雨で魚が川や池から田んぼに流れ込むため、網を投げるだけで大量に捕れる。家族数日分の煮魚が手に入った」と語り、その恵みに喜びを見せた。
この地域では、捕れた魚を一度炭火で軽く炙り、香ばしさと身の締まりを加えたうえで、ウコンやショウガ、魚醤、唐辛子などとともに土鍋でじっくりと煮込む調理法が一般的である。
数時間かけて煮込むことで魚の骨まで柔らかくなり、白米によく合う家庭料理として親しまれている。
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こうした漁の成果は、単なる食材としての価値を超え、台風による被害の中で住民の不安を和らげる「天の恵み」として歓迎されている。
魚料理は、この地の暮らしを支える復興の糧となっているのである。


































