<写真:vietnamnet.vn>
不動産サービス大手クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(Cushman & Wakefield)によれば、住宅ローン金利の上昇がベトナムの住宅市場に大きな影響を及ぼしており、2026年には取引量のさらなる減少が見込まれている。
同社が2026年1月28日に開催した市場説明会によると、ハノイ市の分譲マンション市場では、2025年第4四半期に約6200戸が取引され、前年同期比で33%の減少となった。
新規供給戸数も同32%減となっており、市場は過熱状態から調整局面へ移行しつつあるとされる。
戸建て住宅の取引も大幅に落ち込み、同四半期の成約件数は200戸にとどまった。これは前期比64%減、前年同期比では77%減という著しい減少である。新規供給も前年同期比87%減と大きく縮小した。
こうした住宅市場の冷え込みの背景には、2023年末から始まった貸出金利の引き上げがある。
2026年1月末時点で、住宅ローンの固定金利は年8〜10%、変動金利は一部銀行で年12〜15%に達しており、短期的な投機や転売を目的とした投資家の動きを大きく鈍化させている。
同社戦略コンサルティング部門の専門家は「過去2年間、分譲マンション市場を牽引してきたのは投資需要であり、金利上昇に伴いこの需要が減退することで、今後は実需層への依存度が高まる」と指摘する。
しかしながら、高騰を続ける住宅価格が実需層の購入意欲を抑制している現状がある。
同社のデータによれば、ハノイ市内における新築マンションの平均価格は平米あたり1億200万ドン(約62万円)に達し、前年比32%の上昇を記録している。
戸建て住宅においても、平均単価は2億6200万ドン(約160万円)に及び、高止まりの傾向が続いている。
さらに、2026年3月1日から施行される不動産の識別に関する新制度も、投資家の慎重姿勢を強める要因となっている。
開発業者には実需層向けの価格設定と、戦略的な販売体制の構築が求められる状況である。
Masterise HomesとTechcombankが支援するOne Housingも、2025年第4四半期における市場の流動性低下を指摘している。
ハノイ市および周辺地域では約9500件の中古マンション取引があり、前年同期比で22%の減少となった。
同社は、2026年にハノイで新たに35,000〜40,000戸のマンションが販売されると予測しているが、供給増加によって価格上昇圧力が緩和され、結果として投機的需要は一段と後退するとの見方を示している。
クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドのホアン・グエット・ミン代表は、2026年から適用される市場連動型の土地評価制度により、用地取得や補償費用が上昇し、開発コストが増加すると指摘している。これにより、新規物件の価格は今年も上昇基調を維持する見通しである。
今後2年間で、ハノイ市では6万8000戸超のマンションと1万800戸の戸建て住宅が新規に供給される見通しであり、郊外地域への開発拡大が続くと見られている。
供給競争が激化する中、開発業者には商品品質、価格の妥当性、生活インフラの整備といった点で、より高度な対応が求められている。




































