<写真:laodongthudo.vn>
ベトナム南部のホーチミン市では、テト(旧正月)期間中に通常の2~4倍の賃金が提示されることを背景に、帰省せずアルバイトを選択する学生が増加した。
主な目的は、学費や生活費を賄うことであった。
ホーチミン市人文社会科学大学2年の学生は、テト前夜の午後9時にアルバイト先のファストフード店での勤務を終え、静まり返った市内を通って国家大学ホーチミン市校の寮へ戻った。
故郷フエへ帰らずに年越しを迎えるのは2年連続であった。
テト期間にあたる2月は、時給が通常の2倍となる4万ドン(約240円)に引き上げられた。
1日8時間、週6日勤務することで約700万~800万ドン(約4万2000〜4万8000円)を貯蓄し、今後3か月分の生活費に充てる計画である。
家庭の経済状況は厳しく、1年次から学費と生活費を自力で賄ってきた。家庭教師や接客、レジ業務、動画編集など複数の仕事を掛け持ちしていた時期もあるという。
同様に帰省を見送った学生は少なくない。ホーチミン市農林大学の学生は、旧暦12月28日から元日3日までの時給が通常の4倍、10万4000ドン(約620円)に上昇したと語る。
短期間で生活費を補うことが可能な水準と評価した。
ホーチミン市学生文化会館によれば、2026年のテトに帰省しなかった学生は700人を超えたという。
また、ベトナム国家大学ホーチミン市校の学生寮には約60人が残り、その大半がアルバイトに従事していた。
管理センターは安全確保のため生活エリアを集約し、1人当たり100万ドン(約6000円)の食費補助と30万ドン(約1800円)相当の贈り物を支給した。
一方で、ホーチミン市経済法律大学の入試・学生部長は、テト期間中に働く学生に対し、勤務時間や賃金、支払い方法が明確な職場を選ぶように注意を促した。
高収入をうたう求人や保証金の要求、身分証の預かりなどには警戒が必要であると指摘する。
テト期間中の賃金上昇は学生の就労意欲を後押ししているが、その一方で、家族と離れて新年を迎える若者たちの現実も浮き彫りとなっているのである。

































