<写真:znews.vn>
ベトナムの首都ハノイ市で、米国人女性観光客が伝統的バイクタクシーの運転手に予定外の場所へ連れ回されたうえ、約100万ドン(約6000円)を請求される事案が発生した。
地元当局は当該運転手を特定し、行政処分の手続きを進めている。
事件は2月24日夕方に発生した。女性はコウザイ区のベトナム民族学博物館を出発し、ホアンキエム区チャンティエン通りの飲食店へ向かう予定であった。移動距離は約7kmである。
女性は当初、配車アプリを利用する予定であったが、現地の伝統的バイクタクシー運転手に声をかけられ、そのまま乗車したという。目的地は事前に明確に伝えていた。
しかし運転手は、いわゆる「線路沿いカフェ通り」などの観光名所に立ち寄り、記念撮影を持ちかけたほか、ホーチミン廟周辺など本来の経路とは異なる地点にも向かった。
女性は途中で地図アプリを使い、正しい方向へ進むように促したとしている。
目的地到着前、運転手は運賃として50万ドン(約3000円)を提示した。
その後、女性の所持金を確認すると請求額を100万ドン(約6000円)に引き上げた。女性はトラブルの拡大を避けるため、やむを得ず支払いに応じたという。
通報を受けたホアンキエム区警察は翌25日までに、運転手のファム・バン・リック氏(62)を特定した。
リック氏は取り調べに対し、依頼内容と異なる経路を走行し、100万ドン(約6000円)を受け取った事実を認めた。
その後、リック氏は全額を返金した。女性はそのうち20万ドン(約1200円)を正規の運賃相当額として支払い、残額を受け取った。警察は行政違反として処分手続きを進めている。
女性の知人によれば、被害額そのものは大きくないものの、観光都市としての印象を損ないかねない問題であるとして、再発防止を目的に即日通報したという。
ハノイ市観光局によると、テト(旧正月)期間9日間の来訪者数は約134万人で、前年同期比36%増となった。
このうち海外からの訪問者は約21万7000人で、55%増と大幅に伸びている。主要市場は中国、韓国、インド、フランス、英国、米国などである。
一方で、都市部では観光客に対する過大請求事案が散発している。
2025年7月には旧市街で短距離移動に高額運賃を請求する事例が報告されたほか、空港から市内中心部へのタクシー料金を巡るトラブルも発生している。
観光需要が拡大するなか、適正な料金体系の徹底と監督体制の強化が引き続き課題である。



































