〈写真:dantri.com.vn〉
ベトナム政府は、電子たばこおよび加熱式たばこの使用者に対し、300万〜500万ドン(約1万8000〜3万円)の罰金を科す新たな政令を公布した。
違反者には罰金に加え、対象製品の廃棄も命じる。さらに、管理下にある施設で他人による使用を容認した個人・組織には、500万〜1000万ドン(約3万〜6万円)の罰金を科す。
ただし、家族間の行為は対象外である。
あわせて、紙巻きたばこの販売規制も強化した。18歳未満への販売禁止を示す掲示を行わない店舗には、最大300万ドン(約1万8000円)の罰金を科す。
未成年者への販売や、警告表示のない製品の販売、不適切な陳列については、最大500万ドン(約3万円)の罰金に加え、1〜3カ月の営業停止処分を伴う場合もある。
包装の健康警告表示を巡る違反については、最大4000万ドン(約24万円)の罰金を科し、最長6カ月の業務停止や製品の回収・廃棄を命じるとしている。
こうした規制強化の背景には、新型たばこの急速な普及がある。
2019〜2023年の間に、13〜17歳の生徒の電子たばこ使用率は2.6%から8.1%へと上昇した。2023年には、電子たばこに関連する中毒や疾患により、1200人超が入院したという。
ベトナム公衆衛生大学が2025年に公表した調査によれば、ハノイ、ダナン、フエ、ホーチミンの学生約2500人を対象とした結果、電子たばこ・加熱式たばこの使用開始年齢の平均は16.9歳であった。
電子たばこを試した経験がある学生は約14%、現在の使用者は3%であった。加熱式たばこは、それぞれ6%と0.8%である。
若年層の認識にも課題が残る。同調査では、電子たばこにニコチンが含まれていないと考える学生が37%、煙は無害な水蒸気にすぎないとみる学生が15%にのぼった。
紙巻きたばこの禁煙に役立つと信じる回答も目立った。
対面販売の締め付けが進む一方で、流通はオンラインへ移行している。
小売店126カ所を対象とした調査では、64.3%が閉鎖した一方、約35%はオンライン販売へ転換していた。
商品を「電気シェーバー」「室内芳香スプレー」「電動歯ブラシのヘッド」などと偽装し、電子商取引サイトに出品する例も確認された。
学生の39%は、直近30日以内に電子たばこ関連広告に接触したと回答しており、接触先はFacebookが65%、TikTokが約49%、Googleが48%、YouTubeが35%であった。
ベトナム国会は2024年11月の会期で、電子たばこ・加熱式たばこの生産、販売、輸入、使用を2025年から全面的に禁止することを決定した。
政府は法執行の強化に加え、青少年を中心とする健康被害の防止に向け、監視体制と啓発活動の拡充を急ぐ構えである。



































