<写真:evn.com.vn>
今後5年間で家庭や企業の屋根の約50%に太陽光発電を設置する目標について、電力業界は「野心的で大きな挑戦」であり、強力な制度設計とコスト面の障壁解消が不可欠との認識を示した。
南部電力総公社(EVNSPC)のブイ・クオック・ホアン副総裁は21日、商工省系メディアなどが主催した電力供給圧力の軽減に関する座談会でこう述べた。
電力計画第8版によれば、2030年までに公共施設や家庭の屋根の約50%に自家消費型の屋根置き太陽光発電を導入し、総容量約2万6000MWの確保を目指す。
これはホアビン水力発電所13基分に相当する規模である。需要が急増する中で、この目標達成には包括的な施策が求められるとしている。
電力需要は急速に拡大している。
国家電力系統・市場運営会社(NSMO)のグエン・クオック・チュン副総裁によれば、3月31日の全国消費電力量は1日当たり10億kWhに達し、例年より大幅に早いペースとなった。
4月8日には1.0920億kWh、最大出力は5万2225MWを記録した。4月30日の連休後には1日当たり11億kWhに到達する可能性があるという。
供給面では、水不足により水力発電が1日約7000万kWhにとどまり、石炭火力やガス火力も燃料供給や国際エネルギー市場の変動リスクに直面している。
こうした中、屋根置き太陽光発電は重要な補完電源と位置付けられる。
現在の設備容量は約8400MWで、日々の発電量の5〜7%を占める。導入の迅速性や輸入燃料への依存度の低さに加え、潜在容量は約96万3000MWと大きい。
一方で導入には課題も多い。
ホーチミン市電力総公社のブイ・チュン・キエン副総裁は、初期投資の大きさや投資効果への不安から、家庭での導入に慎重な姿勢が残っていると指摘する。
家庭向けの設置手続きは簡素化されており、電力会社や公的サービス窓口への通知で対応可能であるが、一般的な投資額は1億〜2億ドン(約59万〜118万円)とされ、負担感が大きい。
また夜間使用が多い家庭では蓄電設備が必要となり、その費用も課題となっている。
企業側でも投資回収への信頼が障壁となっている。現在の回収期間は約2〜3.5年とされるが、依然として懸念は残る。
商工省電力局のチン・クオック・ブー副局長は、屋根置き太陽光発電の促進に向けた新たな制度を策定中であり、首相への提出を予定していると明らかにした。
過去には固定価格買い取り制度(FiT)の導入により、国内で1万9000MW超の太陽光発電が急速に普及した経緯がある。
現在は技術進展により発電コストが低下する一方、小売電力価格は約2204ドン/kWh(約13円/kWh)まで上昇している。
従来型電源は燃料価格に左右されるのに対し、屋根置き太陽光発電はコストの安定性が高いとされ、今後の投資判断に影響を与える要素となっている。

































