<写真:baobacninhtv.vn>
ベトナムでは、胃がんの主要因とされるヘリコバクター・ピロリ(HP)菌の感染率が70.3%に達し、東南アジアで最も高い水準にあることが明らかとなった。
これに伴い、胃がんの新規患者数も同地域で最多となっている。
ホーチミン市のファムゴックタック医科大学の研究者によれば、HP感染は多くの場合、無症状の慢性胃炎として始まる。
その後、約15~20%が胃・十二指腸潰瘍へ進行し、さらに約1%が胃がんに至るとされる。
世界保健機関(WHO)は2009年、同菌を発がん性物質の最上位区分に分類している。
国際がん研究機関(IARC)の統計(GLOBOCAN)によれば、2022年のベトナムにおける胃がんの新規患者数は約1万6000人に上り、年間死亡者数は1万2000人を超えている。
胃がんは国内で死亡数の多いがんの上位3位に位置し、男性では3位、女性では4位と高い罹患率を示している。
感染経路は主に経口であり、食器の共用や口移し、衛生管理が不十分な医療器具などを介して拡大する。
家庭内感染率は80%を超える場合もあり、特に12歳未満の子どもや多世代同居家庭で高い傾向が見られる。中でも母親からの感染が最大のリスク要因とされる。
治療後の再感染率も高く、1年後で23%、約2年半後には38.5%に達する。
さらに抗生物質に対する耐性の拡大が進行しており、主要薬剤に対する多剤耐性率は57%を超え、治療の難易度を一層高めている。
予防には、食事の衛生管理や食器の個別使用、手洗いの徹底が不可欠である。特に家庭内での感染対策が重要となる。
また、上腹部痛や膨満感、胸やけなどの症状が持続する場合や家族歴がある場合には、呼気検査や内視鏡検査による早期診断が推奨される。
専門家は、適切な治療の継続と生活習慣の改善が、胃がん発症リスクの低減に不可欠であると指摘している。
































