ホーチミン市クチ地区で宮崎マンゴーの栽培に成功し、初収穫に至った。
農業技術企業ステラー・オーチャードの副社長グエン・ミン・ニャン氏は、10年以上にわたりハイテク農業に取り組み、同品種の栽培を実現した。
クチの気候条件は日本と大きく異なるため、苗の選定から栽培、開花調整に至るまで、すべての工程を独自に試行した。
ニャン氏は約15年前から温室内でのメロン栽培に着手し、栄養管理や環境制御を取り入れたモデルを構築してきた。
体験型農業として、顧客が苗の成長を追跡し収穫できる仕組みも導入し、農業の価値向上に取り組んできた。
宮崎マンゴーはベトナムでの栽培例がなく、初期段階では6種類の品種を試験した。
生育状況や適応性、結実率などを検証し、最終的に2種類を選抜した。
最初の農園では苗の損失率が30〜40%に達したが、その後は技術改善により5〜10%まで低下した。
栽培開始から約4年後、初めての収穫で約400個の果実を得た。
現在は約1500本を栽培している。味や香りは良好とされる一方、色合いや外観の均一性は日本産に及ばず、改良を進めている。
栽培は温室内で行い、降雨や病害の影響を抑制した。
点滴灌漑により水分と養分を精密に管理するほか、イスラエルなどの技術資料も参考にしながら、現地条件に適した手法を確立してきた。
ニャン氏は、マンゴー栽培では葉や新芽、花、果実の各段階を継続的に観察することが重要であり、管理の一部でも誤れば品質に影響すると指摘する。
同社は現在、栽培面積の拡大ではなく、品質向上や包装、ブランド構築に注力する方針である。
高付加価値農業は高価な品種の導入だけではなく、技術とリスク管理が重要であり、小規模からの検証と市場調査が不可欠としている。
農地が縮小するホーチミン市において、同事例は都市型農業の新たな方向性を示すものとなっている。

































