<写真:dantri-com-vn>
ベトナム南部ホーチミン市にある小規模カフェで、ロボットがコーヒーを抽出する新しいサービスが注目を集めている。ロボットによる飲料調製と、AIによる花束提案を組み合わせた体験型の店舗である。
ホーチミン市内のディエンビエンフー通りに位置する「Blooms and Brews by Ellum Saigon」では、2本のロボットアームがコーヒー豆の挽き取りから抽出、ミルクの泡立て、カップへの注ぎまでの工程を担当する。
注文から完成までの所要時間はおよそ2分で、来店客はその作業の様子を目の前で見ることが可能である。注文は店内のタッチパネル端末で行い、QRコード決済が完了するとロボットに指示が送られる仕組みとなっている。
メニューはベトナム式アイスコーヒーやアメリカーノ、カプチーノなどの定番が中心で、価格は5万〜6万ドン(約300〜360円)程度である。提供メニューが限定されている理由について店舗側は、ロボットの動作をレシピごとに個別にプログラムする必要があるためであると説明している。
この店舗のもう1つの特徴は、コーヒーと花束作りの体験を組み合わせている点で、店内には約60種類の花や葉が並び、来店客は1本ずつ選択し、自分好みの花束を作ることができる。価格は1本あたり1万5000〜6万ドン(約90〜360円)程度で、輸入花の場合は季節によってそれ以上となることもある。
花選びにはAIアシスタントが活用されている。用途や希望する色、予算などを入力すると、それに合った花の組み合わせを提案する仕組みとなっている。選択した花をカメラ付きスキャナーに置くと、AIが花の種類と本数を認識して注文内容を生成する。認識精度は約70〜80%で、最終確認はスタッフが行う。
このモデルの発案者の1人であるゴック・ジエップ氏は「花を贈る体験をより身近なものにしたい」と語る。花は誕生日や記念日など特別な機会に購入されることが多く、日常的に楽しむ文化が十分に広がっていないと感じたことが、コーヒーと花を組み合わせた店舗構想の出発点であったという。
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店舗の開発には、ロボット技術者5人、機械・電気分野の技術者3人、ソフトウエア開発者6人が参加し、構想から開業まで約10カ月を要した。ロボットシステムや花の認識機能、AIによる提案システムはいずれもベトナムの技術者チームが開発したものである。
同店は現在テイクアウトを中心に営業しており、屋外には約5席の簡易スペースが設けられている。創業者は、技術を人間の代替ではなく体験を補助する存在として位置付けており、今後は同様の店舗を増やすことで、花を日常的に購入する文化の定着を目指しているという。








































