<写真:nguoiquansat.vn>
ベトナム政府は、エネルギー安全保障の確保に向け、日本の戦略備蓄原油へのアクセスを求めている。
ファム・ミン・チン首相は3月17日、在ベトナム日本大使の伊藤直樹氏と会談し、中東情勢の緊迫化に伴う原油供給リスクの高まりを指摘した。
特に、ホルムズ海峡を通過する輸送の不安定化がアジア地域の供給網に影響を及ぼしていると説明した。
日本政府は、中東情勢の影響緩和を目的として、最大8000万バレルの備蓄原油を放出する計画を進めている。
これを受け、チン首相は同備蓄の一部についてベトナムが適切な形で利用できるように配慮を求め、日本側に書簡を送付したことを明らかにした。
さらに、チン首相は日本側に対し、ギソン製油所の財務再編および原料供給の安定化への協力も要請した。
これは、両国企業が関与する同プロジェクトの持続性確保と、国内エネルギー供給の安定化を図ることを目的とするものである。
また、航空燃料についても、日本の備蓄からの供給支援を求めた。
これに対して伊藤大使は、エネルギー分野を含む両国間の協力について「積極的に協議中」であると述べ、提案内容を日本政府に報告する意向を示した。
背景には、中東情勢の悪化に伴う国内燃料価格の上昇がある。
ベトナム国内の石油製品価格は、紛争前の2月末と比較して27〜40%上昇しており、政府は外部からの供給確保を急いでいる。
すでに約400万バレルの原油を緊急調達しており、当面の需要には対応可能であるとしている。
さらに同日には、カタール政府との協力も進展した。
液化天然ガス(LNG)の安定供給に加え、湾岸地域外の備蓄資源へのアクセスや、将来的な地域石油備蓄拠点のベトナム設置に向けた検討についても一致した。
このように、エネルギー供給網の多角化と備蓄体制の強化を通じ、ベトナムは外部リスクへの耐性向上を急いでいる。































