<写真:vov.vn>
ベトナム南部を中心に、手足口病の感染拡大が例年を上回るペースで進行している。
とりわけホーチミン市では、2026年初頭からの患者数が前年同期比で2倍以上に増加しており、重症例は約5倍、死亡例も4件確認されている。
流行の主因として、毒性の強いエンテロウイルス71(EV71)の再流行が指摘されている。
ホーチミン市疾病管理センターによれば、最初の12週間で約1万1000件の感染が報告され、300カ所以上で集団感染が確認された。
感染は保育園や学校など、子どもが密集する環境で多発している。
また、発見の遅れが重症化の主要因とされ、医療機関の受診が遅れた場合、死亡リスクが高まる傾向にある。
EV71は神経系への影響が強く、発症後24時間以内に急激に症状が悪化することがある。
高熱、手足の震え、睡眠時の驚き反応などは重症化の兆候であり、迅速な対応が不可欠である。
保健当局は従来の予防指針を維持しているものの、その実効性の低さを課題として認識している。
対策自体は継続されているが、人員の入れ替わりにより現場の対応力にばらつきが生じているという。
このため、基礎医療機関に対する再教育や監視体制の強化が急務となっている。
政府は感染多発地域への重点的な介入を進めており、学校と地域医療の連携強化、手洗い指導の徹底、地域監視網の拡充に取り組んでいる。
また、重症患者の受け入れ体制も拡張され、専門病院では病床の増設が進められている。
さらに保健省は、感染拡大の抑制に向けて医薬品の備蓄確保や遠隔診療体制の強化を指示した。
教育機関との連携も強化し、保護者への情報提供を紙媒体から映像中心へと転換することで、重症化の兆候を早期に認識させる方針である。
手足口病は主に接触感染によって広がるため、手指衛生の徹底や感染者の隔離が基本的な予防策となる。
専門家は、軽症に見える場合であっても油断せず、異常があれば直ちに医療機関を受診するように強く呼びかけている。

































