〈写真:laodong.vn〉
ベトナムの旧正月テトにおける「お年玉(リーシー)」の負担が増大し、金額を抑制、あるいは渡さない選択をする人が広がっている。
物価上昇を背景に、本来の「新年の幸運を願う風習」という意義へ立ち返ろうとする動きがあるという。
ある28歳女性は、2026年は両親や親族の年長者に対して20万ドン(約1200円)と10万ドン(約600円)の新札を用意した一方、子どもへのお年玉は見送った。
2025年は賞与の約25%に当たる約500万ドン(約3万円)を充てていたが、その場で金額を比較される経験を経て心理的負担を感じたという。
2026年は総額を約200万ドン(約1万2000円)に抑え、対象も近親者に限定した。都市部での生活費高騰を踏まえ、家計の安定を優先した判断である。
他の42歳女性も、祖父母や両親には50万ドン(約3000円)、兄弟の子どもには20万ドン(約1200円)、友人の子どもには5万ドン(約300円)と、関係性に応じて金額を区分している。
テト期の家計支出に占めるお年玉の割合は1割を超えるという。
友人同士で上限を5万ドン(約300円)と申し合わせるなど、過度な金額競争を避ける工夫も見られる。
子どもには両手で受け取り、その場で封を開けないように指導し、金額よりも礼節を重んじる姿勢を徹底している。
専門家によれば、リーシーは本来、幸運を願う象徴的な贈り物であったが、次第に経済的意味合いが強まり、実践者に負担を与えている
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重要なのは各自の経済状況に即し、無理のない形で気持ちを伝えることであるとして、少額であっても言葉やメッセージを添えることで本来の意義を取り戻すことができると提言する。
テトは多様な価値を内包する伝統行事であり、金額の多寡や実施の有無が本質ではない。お年玉は数ある風習の1つに過ぎず、社会の変化に応じた柔軟な対応が求められている。





































