〈写真:vnbusiness.vn〉
ベトナム中部ダナン市で新規供給されるマンションの価格が上昇し、販売物件の高級化が進行している。
不動産サービス会社CBREの最新報告によると、同市ではマンション供給が増加する一方、高価格帯に偏る傾向が強まっている。
第1四半期までの累計供給戸数は約1万6000戸に達し、一次販売価格の平均は1㎡当たり約8300万ドン(約51万9000円)となった。
2024年は新規供給の約6割が1㎡当たり6000万〜1億2000万ドン(約37万5000〜75万円)の高級セグメントであったが、直近四半期では販売物件の100%が1㎡当たり1億2000万ドン(約75万円)超の高級帯となった。
これにより平均価格は前年同期比で12%上昇した。価格上昇の影響で、新規プロジェクトの吸収率は50〜60%にとどまっている。
不動産コンサルティング会社Avison Youngも同様の動きを確認しており、過去約2年間で約20件のプロジェクトが販売開始されたが、大半が高級・超高級セグメントに集中している。
現在の一次販売価格は1㎡当たり約3570ドル(約55万3000円)超である。
供給はホアスアン区およびアンハイ区のハン川沿いに集中し、居住用および賃貸投資向け需要が集まっている。
購入者の多くはハノイ市およびホーチミン市からで、吸収率は約60%とされる。
一方、価格上昇が続く中で吸収率は伸び悩み、昨年末のピークから低下傾向にあるとの指摘もある。
Avison Youngは、ダナン市に定住を希望する23〜39歳の実需層が中価格帯住宅を求めているものの、供給が高級セグメントに偏っていると分析している。
CBREベトナムのズオン・トゥイ・ズン社長は、高金利が需要の最大の障壁となり、市場の購買力に直接影響していると指摘する。
投資家は購入判断に慎重になっており、吸収率の確保が重要課題となっている。
不動産サービス会社DKRAは、第2四半期の新規供給が1000〜1500戸と、第1四半期からやや減少すると予測する。
供給は開発余地のあるグーハインソン区に集中し、大規模案件の投入が見込まれる。高級セグメントが引き続き主流となる見通しである。
市場全体では供給と流動性がやや減少する一方、販売価格は引き続き高止まりし、年率10〜12%の上昇が見込まれている。
背景には中・高級住宅への開発方針や中心部・河川沿い・海沿いの用地不足がある。
さらに、国際金融センターの開設や自由貿易区の形成、主要インフラ整備計画が不動産市場への追い風になるとされている。
Avison Youngは、市場の安定的な流動性を維持するため、各価格帯の供給バランスを調整し、局所的な供給過剰による需要低迷を避ける必要があると指摘している。