<写真:nhandan.vn>
ベトナム保健省は、全国の出生率を年平均2%引き上げる目標を掲げた。出生率の低下が続く中、持続的な人口置換水準の維持を図る。
これは保健省が公表した「出生置換水準確保プログラム実施計画」によるもので、重要な定量目標と位置付ける。
総出生率は女性1人が生涯に産む子どもの平均数を示す指標であり、一定期間の出生動向を測る。
2025年の推計では総出生率は1.93であり、2%の上昇は女性100人当たり年間約4人の出生増に相当する。
この目標により、2030年までに理想的な置換水準である2.1へ段階的に回復させ、人口規模の安定を図る。
統計によると、出生率は2021年の2.11から2024年に1.91へ低下し、2025年は1.93へわずかに上昇したものの、都市部や発展地域での低下傾向が顕著である。
2025年のデータでは、34省市のうち11地域で出生率が2.0を下回った。
また、当局は35歳未満で2人の子どもを出産した女性や少数民族、出生率の低い地域の住民への支援として、年間1兆8000億ドン(約108億円)の予算措置を提案している。
すでに各地では独自の奨励策が導入されており、ホーチミン市では35歳未満で2人を出産した約9000人の母親に対し、300万~500万ドン(約1万8000~3万円)を支給している。
さらに、これまでの第3子出産制限に関する規定の見直し・撤廃を進め、2人の子どもを持つことを奨励する方針である。
2030年までに全ての省・市で出産支援政策を実施し、出生年齢層の夫婦の95%が出生維持の重要性を認識することを目指す。
今後は、育児費用の軽減、保育サービスの拡充、母乳バンクの整備、家庭医制度の拡大などを試行・展開するほか、若年層に30歳未満での結婚を促すとともに、公立教育へのアクセス拡大により家計負担の軽減を図る。
保健省は、低出生率への対応が遅れれば韓国や日本、シンガポールのように回復が困難になる可能性があると指摘し、早期かつ総合的な対策の必要性を強調している。